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研究科長 / 学部長挨拶

 人間の社会と文化は驚くほど多様です。また、グローバル化の時代といわれる現代では、社会と文化もおおきく変動しています。社会内部と、異なる社会や文化のあいだの摩擦や紛争も増大しています。それでも、地球に住んでいる私たちはすべて同じ人間であり、相互に理解が可能なはずです。日本で最初の「人間科学」の看板を掲げた学部として、1972年に誕生した人間科学部は(人間科学研究科は1976年に設置)、創設以来、現在に至るまで一貫して「人間とはなにか」という課題を学際的に研究することを目指してきました。

 本研究科/学部の特徴は、大学という制度の内部で学問的な真理を探究するだけでなく、大学の外で、生身の生きた人間とかかわることを求める、実践性を設立の当初からモットーのひとつとして掲げてきたことにあります。実践性には、方法論としてのフィールドワークを重視するという立場と、人間としてのよりよいあり方を模索するという、ふたつの側面があります。さらに、本研究科/学部の教育と研究が対象としているのは、日本の国内に限らず、世界規模の人間全体です。それゆえに、国際性もモットーとして掲げてきたのでした。つまり、人間科学研究科/人間科学部は、「学際性」「実践性」および「国際性」の三つを柱として研究と教育を推進してきたのでした。

 本研究科/学部は、人間科学をより一層展開するため、この4月に大規模な改組を実行し、研究科レベルでは、行動学系、社会学・人間学系、教育学系に加えて共生学系の4学系体制になり、附属の未来共創センターも新設されました。この新体制で私たちが目指しているのは、日本でも、世界のどこでも、自分の目で物事を見定め、自分の頭で考え、さまざまな他者とコミュニケートし、自分の足で歩けるような人材の育成です。こうした「人間科学版グローバル人材」は、究極的には人間が人間らしく生きていくことのできる世界の創造に貢献してくれるはずです。こうした人材を輩出できるような、教育と研究の体制の構築を目指しているのです。

 皆さんが、この人間科学研究科/人間科学部の新たな挑戦に参加してくださることを願っています。
 

平成28年4月
大阪大学大学院人間科学研究科長/大阪大学人間科学部長
栗本英世