未来共創センターでは、NPO法人おおさかこども多文化センターとともに、大阪府立野崎高等学校の協力のもと日本語指導が必要な児童・生徒のための遠隔支援に関する実証実験」を実施しました。
大阪府内では外国人の急増とともに、外国人生徒・日本語指導が必要な児童・生徒が増加しています。こうした児童・生徒にとっては、日本語教育だけでなく、本人がつながる国や地域の言葉や文化を学ぶことが重要であるとされています。なぜなら、多様な国と地域の繋がりを大切にすることは、家族や親類とのつながりを維持するだけでなく、グローバルな社会で生きていくための高い能力を涵養することにつながるからです。
大阪大学人間科学研究科では、学内の留学生に協力いただき、外国人生徒の支援をおこなってきました。ところが、外国人生徒は大阪府内各地で生活しています。そのため、(1)遠隔地への対応や(2)少数言語など話者が限られた児童・生徒への支援が難しい状況にありました。
そこでPO法人おおさかこども多文化センターの協力のもと、遠隔地での児童・生徒支援の実験を行いました。当日はタブレット型パソコンで、野崎高校と人間科学研究科をつなぎ、ビデオ会話やテキストの書き込みなどを行いました。
協働で実証実験を行ったOOSパートナー「NPO法人おおさかこども多文化センター」
おおさかこども多文化センターは、外国につながる子どもたちを対象に、日本語・母語教育を含めた包括的な教育支援をおこなうために設立されたNPO法人。異なる言語・文化を持つ人々が、自尊感情を損なうことなくお互いを尊重し、ともに暮らしてゆける 多文化な共生型社会の形成をめざして活動してきた。とりわけ、実践的な取り組みとしては、外国につながる子どもたちの進学保障(中学→高校)に関する取り組みや、高校生に対する支援活動に注力している。
WebSite:http://okotac.org/
(実験の様子は2020年2月2日朝日新聞朝刊でも紹介されました)