REPORT
ランチトーク☀2
学習・研究のヒント
使用アプリ:Zoom
聞き手:
- 井上瞳 (人科 哲学と質的研究D2)
- 眞田航 (人科 哲学と質的研究M2)
- 倉田和佳(人科 共生行動論B4)
- 栫健太 (人科 共生行動論B4)
コロナ禍の中の学習と研究
10月28日の昼休みにコロナ禍の中での2回目のオンラインランチトーク「学習・研究のヒント」を開催しました。オンライン授業が続き、人と直接会う機会、話す機会が大きく減ってしまいました。大学での学習・研究は先輩・同期・後輩とともに進めることが、高校までと比べるとずっと増えますが、それも以前よりは難しくなっています。特に高校から大学へと環境が大きく変わった1年生を中心に、学習・研究に難しさを感じている学生が先輩に相談する場として今回のランチトークを開催しました。折悪しく1年生の参加はなかったのですが、人科で様々なことを学んできた先輩方が大学での学びと研究について話しました。
研究分野の選択
最初に話題になったのは研究分野の選択でした。それぞれ様々な経緯があって今の研究分野に進むことになるのですが、共通していたのは担当の先生に魅力を感じたということでした。研究を通じて先生から個別に指導を受けたり、一緒にフィールドワークに出向いたりする機会が多くあります。学系選択の際には研究室訪問等を行って先生とコミュニケーションを事前に取っておくことがおすすめです。
普段の学習とレポート
人科の学びは知識等を覚えることも重要ですが、それよりはよりはむしろ、学んだことを自分の体験や考えに結び付けていくことがポイントです。レポートも自分の経験や問題意識、そして授業で聴いた言葉の中で「本当にそうやな」というものから広げていくことで形になっていきます。その先に学系選択や卒論、人によっては修論や博論のテーマが見えていきます。ぜひ自分の関心や課題を発見してみてください。
理論と実践
人科の研究の軸となるのは理論と実践の往復です。しかし文献から得た理論とフィールドでの実践を繋ぐことは大変です。読んでいない文献も多いし、フィールドで見落としてしまうことも多いし、そして文献とは異なることも、現場ではたくさん起こります。研究はわからないことばかりです。長年の研究蓄積がある先生のアドバイスを手掛かりにしながらフィールドを見つめ、文献を探し、よく考えることで研究は進んでいきます。
研究は大変ですが、理論と実践の往復の中でこれまで何となくしかわからなかったことが、段々実感を伴っていきます。授業で学習したことが身についたかどうかわからないとの声がありましたが、人科での学びは、本当に身につくまでに何年も時間がかかるものなのでしょう。
大学院進学へ
倉田さんと栫さんは来年度から人科の大学院に進学する予定です。二人とも当初は就職するつもりだったそうですが、共生行動論分野の博士前期課程で研究を続けたらきっと自分は成長できると思ったことや、このコロナ禍の状況を研究したいという思いから進学を決めたそうです。一緒に院試を受ける予定の仲間とともに英語や専門の試験勉強に取り組まれました。
仲間とともに
大学の専門の研究は、一人一人が自分のテーマをもって研究するからこそ、ともに学び、協力することが大切になっていきます。相互に比較検討することで、見落としが発見され、研究は進展します。一人で文献を読んで研究しているだけのように思われがちな哲学の研究も、孤独に進めるものではなく、仲間とともに進めています。
コロナ禍の中で直接人と出会うことが難しくなっている現在ですが、様々な機会を捉えて仲間を増やしていって欲しいと思います。
(文責:織田和明)