REPORT【学生プロジェクト】四学系横断卒業研究発表会

2025/03/03(Mon) - 08:00
実施日 2025年2月4日(火) 13:00-18:00
参加者数 40人(発表者15人,聴講者25人)
発表者内訳:行動学系5名・教育学系6名・社会学系4名・共生学系1名(都合により辞退)

実施内容

【概要】

2025年2月4日(火)、大阪大学人間科学部インターナショナルカフェにて、四学系横断卒業研究発表会を開催した。(運営:河原聡希、葛西李成、世話役教員:萩原 広道)
 発表者は卒業論文を提出した人間科学部4回生、参加対象者は人間科学部学生・教職員・発表者の知人とし、ポスター発表・口頭発表・交流会を実施した。4回生15名が卒業研究を発表し、行動学系・教育学系・社会学系・共生学系の枠を超えた議論が行われた。


【本企画の目的】

本企画は、人間科学部の学系間の研究交流の促進を目的として開催された。参加者発表者双方にとって、研究アイデアの創発や研究コラボレーションの促進を、また意図的に専門外の他者に研究を語る場を設けることで、発表者が自身の研究を相対化し、研究成果を社会に還元する足がかりとすることを目指した。


【当日の流れ】

発表会の1か月前、多くの4回生はポスター発表の経験が少ないことが明らかとなった。そのため、ポスターテンプレートや発表・質問のやり方などの資料を共有し、発表の敷居を下げられるようサポートした。
 発表会当日は、まず本企画の開催に至った経緯と、聴講のポイント、質問のコツを説明した。その後、4名による口頭発表を実施した。口頭発表は、一人あたり発表時間15分、質疑応答10分とした。参加者には、1200字程度の卒業研究要約集を配布し、事前予約・事後アンケートに回答した方には、期間限定でポスター原本や発表資料・補足資料をGoogle Driveで共有した。続いてポスター発表に移り,2つのグループに分かれ11名が、50分間の発表・議論を行った。最後に、本発表会の総括を行い、その後、交流会を実施した。

当日のタイムテーブル
12:50 受付開始
13:00-13:10 はじめの挨拶
13:10-15:00 口頭発表(4名発表)
15:10-16:00 ポスター発表A(5名発表)
16:00-16:50 ポスター発表B(6名発表)
16:50-17:00 終わりに
17:00-18:00 交流会
18:00 解散

プロジェクトの考察

本企画は、大阪大学人間科学部が「学際系」をその特質として掲げているにもかかわらず、学年が上がるにつれて、学系間の交流が乏しくなることに対する課題意識を出発点とした。4回生の発表者にとって、学会発表を見据えた発表経験を積むだけではなく、他学系すなわち他分野の学生との交流を通じ、別の研究アプローチを知ることで、研究アイデアの創発やコラボレーションの種が芽吹き始めたように感じられた。さらに2-3回生と、今後、卒業研究を行う学生にとっては、卒業研究への考え方、取り組み方を学ぶ貴重な機会となった。発表中の議論は活発で留まることを知らず、会場の至るところで、「もっと聞きたい」、「もっと答えたい」という声が上がっていた。参加者、発表者の旺盛な好奇心と探求心が相まって、熱気あふれる素晴らしい発表会になった。最後に、ある先生から、「研究テーマは多岐にわたるが、根底には"人間"を知りたいという共通の思いがある。人間科学部の良さが表れていた発表会だった」とのコメントをいただいた。来年度も後輩有志が継続できるよう、引継ぎ資料の作成やアドバイスを通じてサポートしていきたい。

口頭発表の様子
ポスター発表の様子
四学系_集合写真

(文責:河原聡希)