ディスカッション1では、大阪市内を中心にしんどい地域にいる子どもたちを支援している株式会社ICの代表取締役である藪中孝太郎さん(未来共生プログラム一期生)、大阪をベースに在日ペルー人女性の支援・自立を行っている株式会社Adelanteの代表取締役である堀口杏奈さん(未来共生プログラム三期生)、高槻市をベースに一人も取りこぼさない、みんな安心できるまちづくりをテーマに様々な取り組みをしている一般社団法人タウンスペースWAKWAKの事務局長である岡本工介さん(未来共生プログラム七期生)、そして、大阪大学大学院法学研究科教授であり、未来共生プログラムの運営に関わってきた福井康太先生の4名をパネリストに迎え、「貧困・不平等」にあらがう活動を報告しディスカッションしました。

子どもたちの居場所自体は既にあるにも関わらず、子どもたちの低学力が置き去りにされている問題や、外国にルーツを持つ子どもたちの問題を取り組むために、外国人の親たちの経済的な安定を通じて、子どもたちの生活の安定、向上を目指している取り組みが報告されました。また、次世代の担い手として、社会問題に対しての意識を高く持つ大学生への期待も述べられました。

事業における喜びは何かと質問に対し、「長年事業を行う中で、支援をしてきた子どもたちが大人になり、一緒に支援する側として事業に携わってくれること(藪中さん)」、「事業を通して外国人女性がエンパワーされる場面を見ること(堀口さん)」、「個人では達成できないことをネットワークの力で達成すること(岡本さん)」と語りました。

大阪大学で学んだ若者たちが貧困や不平等に対し現場で実践する姿が、多様な人が共に生きる社会の萌芽を示していました。