本講演のポイント

本講演では、老年学の研究が人間科学部の理念である、実践性、学際性、国際性とオーバラップしていることが強調されました。実践性に関しては、人間科学部で取り組んでいる課題として、高齢化が進展する地域の持続、高齢ドライバーに関する研究などが紹介されました。学際性に関しては、医学部、歯学部との共同研究が紹介されました。国際性に関しては、超高齢社会進展のトップランナーである我が国の動向が世界から注目され多くの共同研究が展開していることが紹介されました。また、共同研究者の一人であるアイオワ州立大学人間科学部のMartin教授が老年学、高齢社会に対する人間科学の重要性に関して平易にお話しくださり、人間科学部の国際性の高さが確認できました。

今後の展望

本講演では、ベテラン教授陣だけではなく、実践の場、学際的な研究の場で活躍されているから人間科学部の卒業生2名が、在学中の思い出、この道を志したきっかけ、そして現在の取り組みを話されました。内容は、高齢者施設におけるDX化への取り組みや、海外に目を向けた先進的なシステムの導入、地域との連携の取り組み、学際的な研究の面白さや海外での研究経験の苦労、さらには国際交流の重要さなど多岐に渡りました。彼らの歩みから、人間科学部のこれまでの研究教育活動が着実に実を結んでいることが確認できました。今後も人間科学部の特徴である、実践性、学際性、国際性を兼ね備えた、超高齢社会を担う次世代の人材を輩出することが期待されます。