記念式典＆公開シンポジウム「つながれ人間科学」
第二部：全国人間科学ネットワーク設立記念公開シンポジウム
2022年12月4日 大阪市中央公会堂において、全国16大学の人間科学系部局の部局長等が一堂に会し、全国人間科学系部局連携ネットワークの設立総会が開催されました。同日、人間科学宣言が採択され、公開シンポジウム「つながれ人間科学」が開催されました。
設立の経緯
1972年に大阪大学に人間科学部が創立されたことにより、日本国内の大学組織における人間科学系学部の歩みは始まりました。以来半世紀の間に、人間科学を名称に含む大学部局は全国の国立私立大学法人で40を超えるに至っています。今や人間科学の名のもとに、ひとつの研究・教育ディシプリンが形成されつつあります。
現在では、人間科学系学部は、入学を希望する高校生、文部科学省や大学法人などの政策、運営体、研究者、養成した人材を受け入れる産業経済界での認知も広まっており、大きな社会的期待と注目を集めています。その意味で、日本の大学において「人間科学」は、さらなる発展の可能性をもつ、魅力的なキーワードとなっています。
他方で、「人間科学とは何か」という問いへの答えは、半世紀の間、模索され続けています。実態としても、各大学において多様な研究・教育をコンテンツとした人間科学が展開されており、その定義、領域、理念については必ずしも明確ではないという指摘もあります。さらに、各大学内における人間科学系領域のプレゼンスをめぐっても、検討すべき課題は少なくありません。 そこで大阪大学人間科学部創立50周年にあたる2022年に、全国の人間科学系部局が集い、全国人間科学系部局連携ネットワークを設立することになりました。
目的と活動方針
本ネットワークは、全国の大学組織における人間科学領域の研究教育の一層の進展を目的とします。当面の活動としては、参加部局が緩やかに連携し、情報の収集と共有、意見交換を行う定期的な機会を設けます。合わせて、人間科学のプレゼンス向上のための社会的な発信などの活動を行っていきます。
人間科学宣言
宣言文についてはこちらのページをご覧ください。