Wed, 06/25/2025 - 08:00
研究情報
サルも親しかった仲間の遺体に寄り添うーサルの死生観:死にゆく仲間に向けられた“社会的絆”と“嫌悪感”ー
2025年6月23日
【研究成果のポイント】
◆ ニホンザル集団において、おとなのサルの死亡時に、生前に親しかった個体の中には、仲間の遺体の近くに留まったり、毛づくろいしたりする場合があることを発見。
◆ 野生の霊長類が遺体に対して示す反応や、「生前の社会的絆」がその反応にどう影響するかについてはこれまで不明だったが、サル同士の関係性を定量的に長期調査する過程で、死亡直前及び死亡したニホンザル4頭に対して仲間のサルたちが示した行動を詳細に記録することに成功。
◆ 「近親者や親しかった仲間の死に、特別な行動を起こす」という示唆は、ニホンザルと私たち人間の死生観に類似性があることを指摘するものであり、人間以外の動物の死生観の進化を考える「比較死生学」の発展への貢献に期待。
◆ ニホンザル集団において、おとなのサルの死亡時に、生前に親しかった個体の中には、仲間の遺体の近くに留まったり、毛づくろいしたりする場合があることを発見。
◆ 野生の霊長類が遺体に対して示す反応や、「生前の社会的絆」がその反応にどう影響するかについてはこれまで不明だったが、サル同士の関係性を定量的に長期調査する過程で、死亡直前及び死亡したニホンザル4頭に対して仲間のサルたちが示した行動を詳細に記録することに成功。
◆ 「近親者や親しかった仲間の死に、特別な行動を起こす」という示唆は、ニホンザルと私たち人間の死生観に類似性があることを指摘するものであり、人間以外の動物の死生観の進化を考える「比較死生学」の発展への貢献に期待。
〈研究に関するお問い合わせ〉
大阪大学 大学院人間科学研究科 比較行動学研究分野 名誉教授 中道正之(なかみちまさゆき)
TEL:06-6879-8044
E-mail: naka@hus.osaka-u.ac.jp
〈人間科学研究科の広報に関するお問い合わせ〉
大阪大学 人間科学研究科 庶務係
TEL:06-6879-8003
E-mail: jinka-syomu@office.osaka-u.ac.jp