REPORT 学生プロジェクト:シニアの方向けドローン操縦体験会

2022/04/20(Fri) - 14:00
実施日 2022年4月20日(水)
参加者数 大阪大学学生3名・シニアの方14名・REDEE下山様

実施内容

〇 当日のタイムテーブル
 14時00分:集合・REDEEミニシアターで開会
 阪大生挨拶(目的と自己紹介)
 下山様挨拶(館内案内について)
 14時20分:下山様による館内案内・高校生によるeスポーツ大会見学
 14時50分:ドローン体験
 15時30分:座談会(質疑応答とディスカッション)
 16時00分:解散

〇 本企画の目的
 「シニアの方向け ドローン操縦体験会」の目的は、
 ➀シニアの方にドローン操縦を通じてデジタル機器への抵抗を減らしていただくこと
 ➁吹田市の地域コミュニティづくりに寄与すること
 の大きく2点である。コロナ禍でよりコミュニティの希薄化に危機感を抱いたこと、2年生の共生学系での実習で地域の交流の重要性に気付いたことが背景として挙げられる。また交流の材料にドローン操縦を選んだのは、いわゆるお年寄りの遊びとはかけ離れたものを通じて、新しいコミュニティづくりの在り方について探れるのではないかと考えたからである。

〇 内容
 最初のプログラムである館内案内では、実際にeスポーツやプログラミングを行うことができる部屋・施設を順々に案内していただいた。日頃からお孫さんとのゲームで慣れ親しんでいる方から、初めて見る方まで三者三様であったが、歩きながらの対話や質疑応答を通じて我々学生もアイスブレイクできた。その日偶然施設に訪れていた高校生によるeスポーツ大会も少し観戦させていただき、eスポーツやプログラミングの面白さと人気を目の当たりにした。

 次は小型ドローンの操縦/戦車を模したドローンでの対戦の二手に分かれて、メインイベントであるドローン操縦に移った。最初は操作に苦戦しながらも、徐々に互いに教えあって上達し、対戦のコーナーではその日はじめまして同士の方々で思いっきり熾烈な戦いを繰り広げており、想定していた以上の盛り上がりだった。

 最後の座談会では「ドローン操縦を通じての交流にこれからも参加したいか」「これからのコミュニティ形成に求める事」などこちらからの質問に回答していただく形でディスカッションを行った。学びに貪欲で好奇心旺盛な方が非常に多く、地域の高齢者大学のようなものを通じて実際にプログラミングを学んでいる方からもお話を聞くことができ、これからの高齢者のコミュニティや交流には我々学生のような外部からの働きかけが重要になってくると実感した。

プロジェクトの考察

 結論としては、今回のドローン操縦を通じた交流はシニアの方同士の横の繋がりだけでなく、学生とシニアの方々といった縦の繋がりにも非常に有効であった。
 館内を巡っている最中に終始メモを取り、写真を撮り、分からないことはその場ですぐに質問するといった参加者の方々の姿勢が印象的であった。知らない事や興味のある事への感想や、「孫がプログラミングのゲームをしているけれど、よく分からないから今日はこの企画に参加しに来たのよ」というように参加している理由が徐々に聞こえてきて、最初はドローンを通じて初対面の方同士でも本当に仲良くなれるのか不安があったが、シニアの方々同士だけでなく我々学生も早速参加者の皆さまとたくさんお話ができ、興味のある事を通じた交流の可能性を非常に感じた。
 その後のドローン操縦体験では交代での操作や2人での対戦を通じて、対話というよりスポーツで仲を深めるような形で距離が縮まっていた。「これはおもしろいから市販のドローンを孫に買ってあげたいわ」「普段から(ドローンを)飛ばせるところはこのあたりに無いか」などドローンをこれからも日常的に行いたいという趣旨の声や質問があり、馴染みの遊びではなく真新しい体験を通じての交流はその場限りで終わらず、これから発展しうるものであると感じた。
 座談会においては、まずeスポーツやドローンの企画にこれからも参加したいかという質問に、「リハビリができる、体の状態や取り組みが数値化できればおもしろい」「避難訓練のシミュレーションにも有効化かも」「こういう施設は親子向けのイベントが多いがシニアと孫向けのイベントがあれば参加したい」などという意見が寄せられた。更に高齢者の新しいコミュニティ形成のきっかけにはどうようなものがあるかという質問には、高齢者大学のように興味のある事を学べる場が挙げられた。一方で「高齢者施設での遊びはあまりおもしろいものがなく、そこで過ごす時間に不安を抱えている」といった意見があった。「そのために今回のような企画は継続していくべきなのでは、頑張ってほしい」という声をいただいた。ドローン操縦会中にも実感したように、これからの高齢者のコミュニティや交流には我々学生のような外部からの働きかけが重要になってくると改めて感じた。今回の企画をこれで終わりにせず、次の企画・後輩に繋ぐなどして大切にしたい。

(文責:小泉 香奈)