REPORT「多様性の中のウェルビーイングー芸術・雇用・社会」開催報告

2024/05/27(Fri) - 08:00

 
 2024年3月20日(水・祝)大阪大学中之島センター10階佐治敬三メモリアルホールにて「多様性の中のウェルビーイング-芸術・雇用・社会」を開催しました。障害のある方の絵画とダンスのライブパフォーマンスの鑑賞とシンポジウムの開催を通して、職場や働き方の多様性とウェルビーイングについて考えるイベントです。
 本イベントの準備段階では、国際障害者交流センター ビッグアイ(大阪府堺市)の協力のもと、重症心身障害者施設四天王寺和らぎ苑(大阪府富田林市)に赴き、障害のある方が作業療法士や理学療法士の方とともに絵を描いていく過程を見学しました。日々のリハビリの中で、療法士の方は利用者の頬の赤らみやまばたきの様子などから当人の「描きたい気持ち」や意志を読み取り、本来はリハビリ用具であるものに工夫をこらして絵画のための道具として活用しています。そうして描きだされた一点一点の筆使いには、障害のある方の生そのもの、日々の暮らしとそれを支える人々が表現されているようでした。
 イベントでは、国際障害者交流センタービッグアイ副館長の鈴木京子氏による障害者の方が描かれた絵画の展示と映像による描画プロセスの紹介、「Performance For All People.CONVEY」主宰で二分脊椎症・側弯症のあるダンサー森田かずよ氏によるダンスパフォーマンス「アルクアシタ」をライブで鑑賞した後、芸術と雇用、職場・働き方の多様性とウェルビーイングについてシンポジウムとディスカッションをおこないました。シンポジウムには、鈴木氏、森田氏にくわえ、大阪大学中之島芸術センター副センター長の永田靖氏にご登壇いただき、演劇論の観点から芸術と障害者芸術が置かれた現状と展望についてお話いただきました。
 イベント開催を通じて、障害のあるアーティスト、障害者施設の支援員や関係者、大学人、一般市民をつなぐ回路を創出し、今後の議論を発展させていくための土台づくりができました。1日8時間/週40時間を基本とする画一的な労働観と労働者像を問い直し、多様な働き方と自立のあり方について考察していきたいと思います。




1.絵画の紹介と鑑賞

2.森田かずよ氏「アルクアシタ」

3.参加者のみなさんとの討論

(報告者:山田 陽子)