Fri, 07/25/2025 - 13:00 お知らせ

ともに生きる世の中を実現する「問い」を探究!人科「共生学実験実習Ⅱ」×NHK「toi-toi」連携授業


授業のようす①

6/30(月)に、人間科学部の授業「共生学実験実習Ⅱ」とNHK福祉番組「toi-toi(トイトイ)※」が連携した特別授業を開講しました。学生と番組ディレクターが一緒になって福祉番組の制作を題材にディスカッションし、「問い」を探求しました。

人間科学研究科では、学生・教職員の誰もが十分に能力を発揮し、自分らしく輝ける「DE&I(多様性・公正性・包摂性)実装キャンパス」づくりに取り組んでいます。今回の連携授業は、誰もが尊重され、誰もが排除されることのない、多様な人材の能力が活かされるキャンパスづくりを目指す一環として実現しました。

事前に過去の放送回を視聴して臨んだ学生たちは、『障害・病気・ジェンダーなどの“ラベリング”どう思う?』、『“ポジティブ”って、必要?』といった『問い』に対して、5~6人のグループでディスカッションし、グループごとに発表を行いました。

授業のようす②

授業のようす③

授業のようす④

授業のようす⑤

『障害・病気・ジェンダーなどの“ラベリング”をどう思う?』という問いに対しては、 学生から、「テレビ番組内で、出演者が抱えている障害や病気などを氏名の横に記載して“ラベリング”することで、その出演者が語る言葉が、病気や障害のラベルの代表としてのものなのか、個人としてのものなのかという問題が出てくるのではないでしょうか。」などのグループ意見が発表されました。

授業のようす⑥

授業のようす⑦

授業のようす⑧

授業のようす⑨

これに対し、NHKのディレクターからは、次のように番組制作における実践的な考え方などが伝えられました。 「番組内で表示されているラベリングの記載内容については、出演者としっかりと打合せを行い、出演者の希望を踏まえて決定しています。また、出演者には、ラベルの代表者としてではなく、あくまで自分の経験として話してもらうようお願いしています。そのうえで、出演者が立てる『問い』は、ラベルの当事者でなくてもディスカッションできる『問い』であることを大切にしています。例えば、見た目の症状がある出演者が立てた「“見た目”に自信ありますか?」という問いは、その出演者の生きてきた経験に基づいた問い。視聴者も自分事として、一緒に考えたいと思える問いです。このように、出演者が多様な視点をもった人たちと対話しながら、『問い』を探求することで、違いを認め合い、ともに生きる世の中を実現するためのヒントを探っていきます。」

授業のようす⑩

授業のようす⑪

この他、学生とディレクターとの間で、番組制作の流れや制作にあたって大切にしていることなど、活発な質疑応答が繰り広げられました。

終了後のアンケートでは、 「ただ番組を見ているだけでは分からない、制作側の意図を知ることができてとても勉強になりました。」 「投げかけられた問いが、非常に考え甲斐があって議論するのが楽しかった」 などの感想が寄せられ、学生にとっても実践的で学びの多い授業となりました。

人間科学部では、今後も多様な学内外組織との連携を通じて社学共創活動を推進するとともに、実践的な学びを通じて社学共創を推進する人材を育成していきます。

NHK「toi-toi(トイトイ)」
ある人が心の奥底に抱いてきた「問い」を、みんなで考えてみようというNHKの新しい福祉番組(2025年4月放送開始、Eテレ 木曜20:00放送)。 「問い」を立てた主人公が、多様な視点をもった人たちと対話しながら、「問い」を探求。違いを認め合い、ともに生きる世の中を実現するためのヒントを探る番組です。