認知行動工学

認知を変え、行動を変え、社会を変える


【研究課題】

  • 認知行動の変容プロセスとその社会的影響に関する研究
  • 認知パターンと行動習慣の個人差が社会構造に与える影響の検討
  • 実社会での認知行動変容技術の適用、個人と集団の変容プロセス、認知と行動の相互作用

認知行動工学は、人間の認知と行動の相互関係を詳細に分析し、それぞれの認知パターンや行動習慣が個人や社会にどのような影響を与えているのか、それらがどのように変容可能なのかを考える研究分野です。認知と行動のプロセスを客観的に記録し、得られたデータを多角的に分析することで、「認知行動変容の可能性」を明らかにすることに取り組んでいます。

研究の主な対象は「社会的課題に直面している個人や集団」と「パフォーマンス向上を目指す健常者」です。認知のゆがみ、行動習慣の形成、意思決定プロセス、社会的相互作用、環境要因などに注目して観察と介入を行い、認知心理学、神経心理学や行動経済学といった隣接領域の知見を分析に用いながら、より効果的な認知行動変容技術の開発を目指しています。

認知科学と行動科学の統合的アプローチでは、人間の心と行動は密接に関連した研究対象です。最新の認知心理学や行動科学の理論を理解し、実践に応用することは、個人の幸福感の向上だけでなく社会課題の解決にも貢献できるはずです。最近では、組織や社会システムにおける集団的な認知行動パターンの変容など、より大規模な社会変革についても探究しています。

教員