Mon, 09/22/2025 - 10:00 お知らせ

渥美公秀教授が令和7年度の防災功労者防災担当大臣表彰を受賞


本研究科の渥美公秀教授が、令和7年度の防災功労者防災担当大臣表彰を受賞されました。この賞は、災害時の防災活動の実施、防災思想の普及または防災体制の整備の面で貢献し、特にその功績が顕著であると認められる団体または個人を対象とするものです。渥美教授の功績の概要は以下の通りです。

氏は、阪神・淡路大震災に被災し、避難所などでのボランティア活動に従事したことをきっかけに、長きにわたり、災害ボランティア活動や災害研究などに取り組んでいる。また、防災ボランティア活動における学識者として、各種委員会等で提言を行い、安全で安心な社会づくりに貢献するほか、認定特定非営利活動法人日本災害救援ボランティアネットワーク理事長として、災害ボランティア活動の支援・推進、普及啓発などを全国的に展開している。そのほか、日本グループ・ダイナミックス学会、日本災害復興学会、日本自然災害学会などの役員を務めた実績があり、現在も多くの社会活動を行っている。

(出典:令和7年防災功労者防災担当大臣表彰 功績の概要)

渥美教授からのメッセージ

私は兵庫県西宮市で、阪神・淡路大震災に被災しました。当時、駆け出しの助教授として勤務しておりました神戸大学も多くの学生さんを亡くしました。偶然生かされた私は、居ても立ってもいられず、避難所でお風呂を焚くなど様々なお手伝いをさせて頂きました。被災された方々が深い悲しみを抱きつつも、必死に助け合い、前を向いていかれる姿に胸を打たれ、その後も、国内外の災害現場で、災害ボランティア活動を実践しながら、災害時に助け合うことのできる社会について研究を続けて参りました。昨今、災害が多発する中、制度がいくら充実しても、取り残される方々がおられます。まだまだ、誰もが助かるというには課題が山積しています。この度の表彰を励みに、改めまして、災害時に誰もが助かる社会づくりに向けて微力を尽くして参りたいと存じます。私が人間科学研究科にもどりましたのは、阪神・淡路大震災から2年半が過ぎる頃でした。そこから研究や実践を重ねて来ることができましたのは、人科の諸先輩が築いて下さった高度な学術的環境、そして、市民の皆様との共創を大切にする実践的姿勢のもとで、自由に動きまわることができたからだと思います。頻繁に、時には突然に、国内外のあちらこちらの被災地に出かけていく私や学生さんを支えて下さった先生方と事務の皆様に、この場を借りまして、改めて心より感謝申し上げます。 なお、この度の受賞は兵庫県からの推薦によるものです。式典では、受賞者を代表して謝辞を述べる機会まで頂戴しました。長きにわたりご支援を頂いて参りました兵庫県および関係者の皆様にお礼申し上げます。

渥美教授のプロフィール:
https://rd.iai.osaka-u.ac.jp/ja/dd40a91218186ca7.html