発達認知科学
「発達」という現象から人間の心の仕組みに迫る

【研究課題】
■ 乳幼児期から児童期にわたる社会的認知に関する発達研究
■ 乳幼児期の言語習得に関する発達および言語間比較の研究
■ 親子間やヒトーロボット間インタラクションの実証研究
発達認知科学研究分野では、人間の生涯における「はじまり」の部分、つまり乳幼児期から児童期ごろまでの子どもの心理や行動の発達を、科学的な手法を用いて研究しています。運動や言語が発達途上にある子どもたちの「心」を知るために、さまざまな工夫を凝らして探究してきました。子どもが画面上に映し出されるアニメーションや写真のどこをどのくらい見るか、目の前に出された物体に手を伸ばすか/避けるか、絵本やゲームに対してどのような反応を示すか、といった方法を用いて、子どもたちの「心」の解明に取り組んでいます。加えて、養育者やきょうだい・友達、さらにはロボットといった、子どもに関わる「他者」にも注目して、社会的相互作用がどのように発達に影響するのかについても調べています。
私たちの研究室では、特に「社会的認知」や「言語習得」に注目して、主に実験心理学・認知科学的なアプローチから探究を進めてきました。学内の調査室やこども園等のフィールドでの調査を通じて、今後もさまざまなテーマに挑戦しながら、人間が変わっていく仕組みや過程、そしてヒトの起源に実証的に迫っていきたいと考えています。